AVは人前で裸になって性行為を行い、それを撮影されて、販売される。
一般社会の人たちから見れば異常な世界です。
そんなことをする女優さんは巨額の借金があるのだろうとか、悪い人に騙されているのだろうとか、脅されて無理矢理に主演させているのだろうとか考えてしまいます。
しかし、実際に女優さんたちと付き合ってみるとそういう不幸な人というのにはあまり出会いません。
確かにホストにハマってしまってという人は体感的に多い気はしますが、あまり悲壮感はなくお店に通うため、好きな人を応援するためにせっせと働いているという感じです。
ここ数年、AV出演強要問題が取りざたされ、全国で業界の関係者が逮捕されました。女優さんたちの告発も相次ぎ、AV業界の闇がクローズアップされました。
そこでやっぱり女優は無理矢理働かされていたのだ、AV業界は怖いところだ-という空気感が広がりました。
しかし、AV業界の仕組みを知ると、女性にとっても割のいい仕事で、合理的にお金を稼ぐ仕事としてやっている人も多いのではないかと思います。
AVという業界は体力と羞恥心を度外視すれば短時間高収入の業界です。AV女優さんのギャラは低下が著しいとはいえ1本最低5万円~くらいが相場です(もっと安い人ともいます)。
感覚的に5万円でAV出演!?というと安い気がしますが、時給1000円のコンビニのアルバイトなら50時間、1週間毎日7時間労働をしなければならない金額が数時間で稼げます。
また、AV業界の慣例として「当日現金払い」の習慣があります。これは後払いにすると普通の仕事は会社の資金繰りの問題もあるためしばらくたってから支払われることがほとんどですが、AVは即日即金です。
あるAV事務所の社長さんによると「今月の家賃が払えないので今日明日にでも出させてください」とか「店の売掛金が払えないのでこれから出られませんか」という人は意外と多いそうです。
家を追い出されるとか資金繰りがショートして店がつぶれるとかいう切迫した人にとっては素早く現金を入手する手段としてAVに出演するというのは合理的な判断だということです。
しかし、まじめな新聞記者の人たちや警察からするとそんなことは理解しがたいのだと思いますし、実際にまだよくない部分もあるのでしょう。
業界の人たちも昔と違って健全に楽しく稼ぎたいという人が多くなってきていてます。
突然、警察に踏み込まれることや女優に訴えられることを恐れる人もいますが、長年巣くってきたダークな人たちが払拭されていくことには好意的な人が多く、意外と「いいぞ、もっとやれ」の声が大きいです。
ダークな部分を排除して健全化を進めつつ、本当はもっと普通の業界なんだということをアピールしてもいいのかもしれません。